サミット全体会議 

【全国路面電車サミットin函館】
 第1分科会:環境・車社会と路面電車
2003.10.3.

第1分科会


 手軽な自転車に着目する意義」    

             道はだれのもの?札幌21 秋山眞澄

自己紹介(活動に関する):札幌を中心に「道はだれのもの?」(名称の由来重要)をキイワードに生活者の視点で車優先を問い直す活動に取り組んで来た。身近な道の改善を求める中から、人と車の中間に位置する「自転車」に焦点を当てる事で、人にも環境にもやさしい交通環境の実現を目指している。

交通の現状:札幌は道が広く車にとって走りやすい都市と言えよう。一方、北海道は交通事故死者数ワースト1を返上できずにいる。また札幌のCO2排出量の約30%を交通部門が占めているそうだが、通勤(通学者)のマイカー依存度は全体の7割強であり、バス利用者は1割に過ぎず、10年前と比べると37%も減少している。(赤字が深刻な市営バスは2003年度に民営化)反面、通勤通学の自転車利用者は、ここ10年で32.4%も増加しているそうである。(‘02.5.27.北海道新聞記事より)しかし冬期間の積雪を理由に、市は(レジャー用サイクリング道路ではない)自転車のための道を殆ど整備してこなかった。(幻の「札幌市自転車安全利用計画」昭和50年頃、→新「自転車利用計画」策定予定2004) 結果として、自転車が交通手段として認知されず中途半端な存在で、免許保有者と言えども「道路交通法」通りには走れない現実がある。それでいて自転車がらみの人身事故の場合、自転車側の7割に違反があったと報道発表があった。(ユ99道警機動交通分析プロジェクトチームの調査)

対 策:一昨年、市は、「都心部への車乗り入れ規制構想」を発表したのであるが、そのための実験が事業者の賛同を得られず、交通管理者の反対もあって実施できなかった。(と聞いている)歩道を走る自転車は歩行者を脅かすが、車との事故を懸念する警察の指導は自転車を歩道に上げる傾向にある。(都心部の自転車通行可歩道の拡大)法律に則って車道を走れば、車から邪魔者扱いされるのみならず危険でもある。今年10月末、いよいよ自転車走行レーンを設置する市の社会実験が予定されている。

結 論:交通管理者は、これまで交通流の円滑化を重視して来たが、これからは安全が最優先であろう。
交通安全指導者は依然「マナーの確立が先」と語られるようであるが、走る所も置く場所も極端に少ない状態で、「ルールやマナー」を繰り返し訴えても効果は疑問である。自転車の交通手段としての位置付けをはっきりさせる為にも、まずは、専用の通行レーンが不可欠であると言えよう。そして事業者の理解と道路管理者、交通管理者(警察)、教育関係者が連携する事で、誰もが安全に通行できる交通環境を実現して行って欲しい。それには、行政のプランに市民が参加するのではなく、道路や自転車の利用者であり、意思ある市民が問題提起し、計画段階から協働する事が求められているだろう。

これまでの主な活動内容>―――「道はだれのもの?札幌21」として
・ 「道はだれのもの?」写真・資料パネル展、講演会の実行委員会解散後、その主旨を継承
・ 講演会「ビアンカさんと考える『日本の道・ドイツの道』」開催
   〜歩く人と自転車に乗る人が大切にされる道路環境を求めて〜
・ 自転車利用者アンケート調査一般市民、高校生、大学生(出前授業)
・NODE公開座談会「安心して走れる道がない!」〜自転車交通を考える〜に参画
・ 自転車キャンペーン「あなたはどこを走りますか」実施自転車走行しながら点検
・ 身近な地域の危険な道路のウォッチング(点検)→警察官や町内会、学校PTAと共に検証→時間をかけて具体的改善に結び付く。
 山道の通学路交通規制(40km/h→30km/h)
・ 通行方法に関する種々の疑問点を、北海道警察本部に繰り返し照会、地元警察にも出向く
・ 「自転車通行可」歩道のデータをマップに落とす→実走に基づき自転車通行可マップ制作
・ さっぽろライフ「チャリ勉」(自転車にスポットを当てる勉強会)への参画
・ フォーラム「自転車から考える交通と環境」(疋田氏講演会)共催
・2002自転車走行イベント「自転車快適空間in大通」実行委員会に参画、2003年度も共催
・(9/20)フォーラム「自転車走行帯を考える」〜自転車はどこを走ったらいいの?〜開催 ※ 「札幌で“自転車権利宣言”をしよう!」(札幌市長の言葉より)

今後の課題
・自転車が続けて走れる道路を選定し、車線の白線を引き直すことで、自転車の走行帯を確保。最低でも、東西南北の道路に自転車専用レーン(走行帯)を設置。
・交差点で待機する等のルール改善、自転車専用信号を含む交通システムの改編検討。