08.2.15UP

「道はだれのもの?札幌21」が札幌市役所を訪問

(08/1/23)

「道はだれのもの?札幌21」では情報収集のために札幌市役所を訪ねて主に厚別地区の計画について詳細を聞いた。市側は道路課係長以下4名、「道はだれのもの?札幌21」からは運営委員4名が出席した。われわれは昨年段階からこのモデル地区については強い関心を持って情報開示を求めていたが時間的制約などあってうまくいかなかったものである。諮問、申請、発表はこれまで全て官フ官ラインの中で行われ、民間の疑問や意見は内容的には加味されていない。

モデル地区は決まったが……

(モデル自転車道とは?)

まず言葉の統一がなされていない。イージー発想?

国土交通省の指針では「自転車道」と「自転車レーン」は新たなコンセプトに基づいた明確に別々な「道」なのに厚別区のモデル道路ではそこを意識していないようであった。もともと国土交通省は「自転車道」という言葉をサイクリングロードとか観光自転車道、大規模自転車道路などの意味で使ってきた経緯があって、今回は突然のように都心での<分離>道路としてこの言葉を使用し始めたので現場の方では戸惑いもあるようであった。北海道開発局や札幌市の現場はその経緯をよく理解していないようである。「自転車道」は一般的な普通名詞としても今後使われていくと思うので、モデル地区道路に関してはわれわれはそこを強く意識して「自転車専用道」、「自転車専用レーン」、を適宜併用していく。
つまり国土交通省の指針では、

「自転車(専用)道」の整備は、1)既存車道内に設置する。2)柵・縁石などで物理的に分離する。3)自転車は対面通行。──として整備していく。

「自転車(専用)レーン」は、1)既存車道内に設置(これはA.と同じ)。2)物理的分離構造ではないが白線やカラリングで分離。3)レーン内は一方通行。──として整備していく。と、いくつかの原則を示している。

同時に、今回のモデル道路整備の最大の目的は、都市における自転車道ネットワークの将来をみすえた「<分離>された自転車走行空間の戦略的整備」(国交省)という事である。それは既存自動車道・既存車線内にいかに分離された自転車道を整備できるかの創意工夫のモデル道路のはずである。しかし厚別区モデル地区では、車道ではなく歩道(!)に柵を巡らして自転車道としたイージー計画であるように思えるのである。このモデルから将来的展望が出てくるのであろうか?

また言葉として「自転車歩行者道」という言葉が今回盛んに使われて来
ているが、それは「自転車通行可の歩道」と同じものではないはずであ
る。ここでも言葉の定義をはっきりしてもらわないとそもそもなにがモ
デルケースなのか分からなくなる。

自転車のためには自動車道は削らない決意?

自転車モデル道路のために北海道では既存自動車道を削ったり再調整する気は無いように思えたのであるが、実際工事は雪解けを待って始まるし、まだ詰めるところは残っているので(市側)、そして、われわれの意見を聞く余地は考えてくれたようなので(?)、これらの断言には言葉通りではないのりしろがある。いずれにしてもわれわれは見守っていかなければならないと考えている。


以下、われわれの方の意見のみをアトランダムに列挙しておくと─

「車道を削って…自転車道、自転車レーン…」というのが今回の国が
提唱するモデル道路の趣旨ではなかったのか?歩道に柵を設けて自転車
道とする国道12号線沿いのモデル道路は札幌初になるはずだった自転
車道とは趣旨が違うのではないのか?   参考/東京の2つのモデル地区

今回のモデル地区では自転車通行可の歩道を増やし、既存の自転車通行可の歩道は単にカラリングしただけではないのか?それが証拠に北海道のモデル地区のどこにも核心的な「自転車レーン」の新設整備がない。「自転車(専用)レーン」は今回の目玉商品であったはずである。

どのような施策を見ても、道路管理者や、交通規制にかかわる側
(人)は自転車と自転車対策をまま子扱いにしている。

今回の国レベルとの微妙な認識のずれのように、北海道や札幌市の自転車対策は、全国の他都市に比べてもレベルが一段低いのではないのか? 一般に、道路づくリにおいて、そして交通取り締まりにおいて世論とのずれが残ったままである。